諸外国における周産期医療・生殖補助医療と公的医療保障その場合の「不妊」は、何らかの疾患などの明確な理由で妊娠することができない状態を指す用語として用いられる。本稿では、これらを区別せず「不妊」を用いることとする。13） 韓国では不妊という用語よりも難妊という用語を用いることが多い。同法でも、直訳すれば、難妊となるが、本稿では不妊に統一している。14） 생식건강と表記されており、それを直訳すると「生殖健康」である。15） 健康保険審査評価院「国民関心疾病統計」および「国民関心診療行為（検査/手術等）統計（不妊治療〔生殖補助術〕（https://opendata.hira.or.kr/op/opc/olapMfrnIntrsDiagBhvInfoTab2.do 2024.1.20アクセス）。16） 2019年4月11日、憲法裁判所は、自己中絶罪や医師などの業務上の委託中絶罪に対して憲法不合致決定を下した。ただし、単純違憲決定をする場合、中絶を処罰できない法的空白が発生するため、2020年12月31日まで国会の法律改正を促しながら当該条項の暫定的な効力を認める憲法不合致決定を下したとのことである。しかし、これまで法律改正がなされておらず、自己中絶や医師などの業務上の中絶に対し、実質的には効力を喪失した状態である。なお、2020年の人工妊娠中絶は約3万2,000件であり、その約半数は未婚者や20代であった（聯合ニュース（2022.6.30）「2020年の人工妊娠中絶 3万2,000件…妊娠女性のうち15％ “中絶の経験”」（https://www.yna.co.kr/view/AKR20220630100900530 2024.1.28アクセス）。17） 韓国では2005年から無痛分■についても国民健康保険の適用となっている。2015年に第一病院が無痛分■実施率は94％であったと発表した。保険適用となって以降、急増したとしている。現在、順天堂大学医学部付属順天堂医院 産科・婦人科のサイトには、妊産婦の約8割以上が無痛分■を希望するとしている（https://hosp.juntendo.ac.jp/ko/clinic/department/sanka/ob/painless_delivery.html 2024.1.27アクセス）。健保連海外医療保障 No.133704） 「義死者」とは、職務以外の行為として救助行為をして死亡（その負傷により死亡した場合を含む）し、保健福祉部長官がこの法律により義死として認めた者、「義傷者」とは、職務以外の行為として救助行為をして大統領令で定める身体上の負傷を負って保健福祉部長官がこの法律により義傷として認めた者をいう。5） 国家のために貢献したり，犠牲となった人々の総称。国家有功者とその遺族には国家が生活安定と福祉向上のためにその貢献と犠牲の程度にあわせて年金・生活調整手当・看護手当・補装具手当および死亡一時金の支給や、学資金支援・就労あっせん・医療費補助などの支援が行われる。6） 過去に韓国籍であったが現在では外国の国籍を取得した者あるいは父母や祖父母の一方が韓国籍を持っていたが現在は他国の国籍を持っている者をいう。大韓民国政府樹立以前に祖父母が韓国籍を保有していた朝鮮族もこれに該当する。7） 食品および医薬品の安全に関する事務を管掌するための国務総理所属の国の行政機関。8） 特別市・広域市・市・道は、地方自治体間の共生発展を支援し、基金の余裕資金を効率的に管理・活用するため、地域相生発展基金を設置している（地方基金法第17条第1項）。17の市・道で構成された地域相生発展基金組合が管理・運用し、韓国地方財政共済会（地方活力支援団）に事務を委託している。9） 各種医療機関で医師または看護師の指示のもと患者の看護および診療に関する補助業務を行う者をいう。10） ハンギョレ新聞（2023.8.27）「最高価産後調理院2週3,800万ウォン… ʻ170万ウォン台ʼ 公立は18か所のみ」（https://www.hani.co.kr/arti/society/rights/1105934.html 2024.1.22アクセス）。11） 「生殖補助医療」について、韓国では「補助生殖術」と「補助生殖医療」の2つの類似した用語を使用している。補助生殖術が補助生殖医療全体の過程で使用される技術に焦点を置く用語であるという点で、それは後者に含まれる概念として理解される。本稿では、補助生殖術、補助生殖医療ともに、「生殖補助医療」に統一して使用する。12） 近年では、「難妊」を用いることが多いが、「不妊」という用語を「難妊」と併記することもある。参考文献＜韓国文献＞関係部署合同（2023）「報道資料 妊娠・出産医療費バウチャー拡大など不妊・多胎児家庭の妊娠・出産・養育負担 画期的改善」2023年7月27日。
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