健保連海外医療保障 No.13068一般がん乳幼児(1)「国家健康検診総合計画」908072.668.2706053.850.15050.14047.8302010201020110図3 健康検診の受診率の推移:一般、がん、乳幼児(2010〜19年)10072.972.174.863.755.443.539.420122013201476.177.769.869.571.945.848.349.22015201678.576.977.674.574.172.155.853.950.4201720182019諸外国における健診・検診について出所:キム・テウン(2021:29)れている。それは、先述したように、2019年から国民健康保険の職域加入者の被扶養者および地域加入者の世帯員が健康検診の対象になり、そこで、20〜30代の若年層を中心に受診率が低下したことによるものと考えられる。実際に、20〜30代の受診率だけをみると、2018年に82.4%であったのが、健康検診対象が拡大した2019年には62.9%へと減少していることを確認することができる(国民健康保険公団 各年度)。つぎに、がん検診の受診率をみると、2010年の47.8%から2012年の39.4%へと一時期減少したが、その後持続的に増加して、2019年には55.8%まで増加している。2012年には、大腸がんと肝臓がんの検診周期が2年から1年へと短縮し、その影響で減少傾向がみられたと思われる。実際、大腸がんの受診率は2011年に34.8%であったのが、2012年には27.0%へと減少し、肝臓がんの受診率は2011年に46.0%であったのが、2012年には42.0%へと減少している(国民健康保険公団 各年度)。最後に、乳幼児健康検診の受診率は、2010年の50.1%から持続的に増加し、2019年には77.6%まで上昇している。なお、表15では、学生健康検診の受診率を示している。そこにみられるように、2017年に99.6%、2018年に99.7%、2019年に99.6%で、ほぼすべての小・中・高の学生が健康検診を受診している状況である。先述したように、健康検診が乳幼児、学生、成人、高齢者といったすべての生涯周期別に合わせて実施されることになったのが2007年であり、国民健康保険加入者以外も含むすべての国民を対象として実施されるようになったのが2012年である。この時期を境にして、健康検診へのアクセスをより容易にするために、また健康検診の効率的な推進と事後管理のために、さ2. 受診率の向上および健康検診の質向上のための努力
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