諸外国における健診・検診について表7 検診機関の現状(2020年12月31日)表8 一般健康検診の目標疾患と検査項目1)一般健康検診一般健康検診では、主に脳血管疾患の要因とされる高血圧、肥満、糖尿病、脂質異常症、腎臓疾患など、17の目標疾患の早期発見と健康危険要因を予想するための選別検査(Screening)を実施している。2018年に、40歳と66歳を対象として実施していた生涯転換期健康検診をこの一般健康検診に統合して運営することとなった。検査項目の詳細は表8を参照されたい。主には、血圧、空腹時血糖、コレステロール、尿蛋般健康検診、がん検診、学生健康検診、乳幼児健康検診の順で具体的な項目を紹介する。合計総合病院352か所(1.5%)23,376か所(100.0%)注:韓国では東洋医学を「韓方」あるいは「韓医学」と呼ぶ。「韓方病院」は東洋医学を専門とする病院である。出所:関係部署合同(2021:43)より筆者作成。目標疾患肺結核およびその他の胸部疾患高血圧肥満貧血糖尿病胸部放射線撮影血圧身長、体重、腹囲血色素量空腹時血糖総コレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪、LDLコレステロールAST(SGOT)、ALT(SGPT)、γ-GTP尿蛋白、血清クレアチニン、推算糸球体濾過量(eGFR)B型肝炎表面抗原、表面抗体骨密度測定脂質異常症肝臓疾患腎臓疾患肝炎骨粗しょう症高齢者身体機能検査下肢機能、平衡性うつ病認知機能障害聴力虫歯、歯周疾患PHQ-9KDSQ-C囁語検査(66歳以上)、純音聴力検査診察出所:関係部署合同(2021:44)およびキム・テウン(2021:9)より筆者作成。病院韓方病院29か所(0.01%)1,130か所(4.8%)検査項目白などの検査を実施する。ただし、検診項目別に、検診周期や検診対象などが異なっている。すなわち、一般健康検診は19歳から2年周期で実施しているが、脂質異常症(コレステロール)の場合は、男性は24歳から、女性は40歳から4年周期で実施している。そして、肝炎検査は、40歳に1回行われ、骨粗しょう症検査は、54歳と64歳の女性を対象に行っている。それ以外に、66歳以上の高齢者に対しては、2年ごとに認知機能障害の検査を実施するなど、一般健康検診といっても、年齢別および性別など対象者の属性によって検査項目の内容に差異がみられる。医院保健所155か所(0.7%)9,029か所(38.6%)男性は24歳以上、女性は40歳以上、4年に1回40歳54、64歳の女性66、70、80歳20・30・40・60・70歳(10年に1回)66歳以上、2年に1回40歳歯科病院196か所(0.8%)歯科医院12,485か所(53.4%)その他健保連海外医療保障 No.13064
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